
歯科インプラント法には、いくつかの種類がございまして、当医院で行っているインプラントは、純チタンを削りだしした物にサンドブラスト処理を施して、表面にミクロの凹凸をつけることにより、歯槽骨との接触面積を増やし、かつ、歯槽骨に食い付きやすくすることで、早期に歯槽骨とインプラント歯根面とが一体化しやすい形状をしております「アンキロスインプラント」とチタンの上にアパタイトコーティングを施すことにより、より早く一体化が可能な、「スプラインインプラント」の2種類のインプラントを採用しております。
それぞれに特徴があり、患者様の顎堤の状態や骨質の状況により使い分けをしております。
スプラインインプラントの詳細はこちらをご覧下さい。
アンキロスインプラントの詳細はこちらをご覧下さい。
(1)術前レントゲン写真
(2)インプラントに支台を装着した状態
(3)ジルコニア上部構造装着時
(4)術後2年経過後のレントゲン写真
スプラインインプラントとジルコニア・クラウンで治療をした症例です。
この方は、右上2番目の前歯が歯根破折、右下、6・5・4番延長ブリッジ不適合により再合着不可能の状況で来院され、共にインプラント治療を希望された患者様です。
写真の症例は、右上2番目の前歯のインプラント処置症例です。
アンキロスインプラント
スプラインインプラント
アンキロスインプラントのレントゲン図
スプラインインプラントのレントゲン図
上記、レントゲン写真が示しますように、2種類のインプラントの注目ポイントの部分に大きな歯槽骨とインプラントのネック部分の治癒形態関係の違いを示します。
どちろのインプラントにも良い特徴があり、その特徴を生かす事により、理想的な歯肉軟組織のコントロールも計算に入れて、審美的にも理想的な処置ができるようになりました。
なかなか、文面の都合で簡単にはインプラント処置の特徴をお伝えすの事が難しいですが、現在の細部に気配りが行き届いたインプラントテクニックをご紹介する事により、今までインプラントが困難だった症例にも幅広く対応が可能となっていることを少しでもご理解いただけましたら幸いです。
各社インプラントがそれぞれに特徴を出していろいろな症例に対応している事をご理解いただきまして、この章のまとめとさせていただきます。
この方法は、当医院では写真で示しますように、残根状態・歯牙破折といったケースに適応します。患者様に取りましては、抜歯して、直ぐにインプランとが入って理想的な時間差無しの人工歯根への代替ができる画期的な方法です。
では、何故、今までこの理想的なやり方がメジャーとならなかったか?不思議ですね!
それは、抜歯窩(歯を抜いた穴)の状態が千差万別ばらばらで、そこに上手くインプラント形状の規格がマッチしないためにインプラント生着がままならず、メジャーな処置になりえませんでした。
ですが、昨今の技術の進歩と共に、抜歯窩の千差万別な形状をインプラントの規格に合うように切削したり、ボーンコンデンス(圧縮)したり、GBR法を併用したりすることで、比較的容易にインプラントの抜歯窩への即時埋入が可能となってまいりました。
今回は、一番分かりやすい症例を見ていただこうと思います。
術前残根状態
術全残根状態レントゲン写真
即時埋入インプラント直後
インプラント埋入直後レントゲン写真
術後4ヶ月レントゲン写真
この症例は、残根歯で感染もなく、歯根周囲骨もしっかりしており、頬側の骨が薄い他は、抜歯後の規格形成は難しい症例ではありませんでした。
頬側GBR法を併用させていただき、通常は、2回法で執り行うインプラント手術を1回法で執り行い、2週間後には、仮歯が入って、見た目の審美的な問題も、早期に解決いたしました。
ジルコニア上部構造 舌側面観
ジルコニア上部構造 頬側面観
アバットメント(人工支台)装着時
ジルコニア上部構造装着時レントゲン写真
そして、最終補綴物であるジルコニア上部構造も、この写真で見る限り、インプラント上部構造と判断できないほどの仕上がりです。
舌側面観におきまして、ジルコニアの露出部分とメタルボンドのメタルの露出部との対比を見ていただけると思います。
明らかにジルコニアと接する歯肉の方が綺麗な炎症の無い色をしている事がわかっていただけると思います。
今後は、前歯の即時埋入、即時審美回復の要望が増えてくると考えております。前歯が無くてお困りな方は、お気軽にご相談ください。
歯槽骨の形態は、千差万別。患者様個々で、いろいろな形態を示されます。インプラントを埋入するに当たり、インプラント周囲の骨の厚みが、最低1mmなくてはなりません。骨幅が狭かったり、下顎の奥歯のところは、下歯槽神経と言う神経が下顎の骨の中心を貫いているために、骨の頂上から下歯槽神経までの距離が足りなかったり、そのようなケースには、インプラン埋入は一般開業医では難しい症例でした。
それが、GBR法の開発と進歩に伴い、専門医であれば容易に骨の増大が可能となりました。
下記に、分かりやすい症例を提示させていただきます。
抜歯後1ヶ月
早期インプラント埋入と同時GBR法手術前
インプラント・GBR法術後4ヶ月
早期インプラント埋入とGBR法を行い
術後4ヶ月
最終ジルコニア上部構造装着時
この症例は、アンキロスインプランを施行しております。写真からもお分かりいただけますように、安定した骨幅と歯周組織が獲得できていることが分かります。
尚、右下の最終補綴物装着時の写真の中央部歯肉に腫脹が見られますが、これは、ジルコニア上部構造を装着のために施しました局所麻酔の後でございます。この写真からもお分かりいただけるように、インプラント周囲に細菌の侵入を防御する線維性の歯肉の獲得がなされていることがお分かりいただけると思います。
GBR法インプラント術後2年目の経過報告
上部構造装着2年経過後パノラマX線像
2年経過後の口腔内の状態
ご覧いただきますように、X線上でも移植いたしました人工骨(アパタイト)が歯槽骨として安定して定着していることがうかがえます。
そして、口腔内写真をご覧いただきましても、インプラントの歯頚部周辺の歯肉には線維性の付着歯肉様が形成され、歯間乳頭部もせり上がって、綺麗に再生されている事がうかがえます。一般歯科検診では、この歯がインプラント処置をされた歯だとは先ず気づかれない仕上がり状態です。
上顎の奥歯の骨は、歯槽骨が薄く、上顎洞が張り出しているために、インプラントの手術には不適とされておりました。ソケットリフト法とは、比較的簡単に上顎洞粘膜下に人工骨を移植すると共にインプラントを埋入することが可能となった術式のことです。
上顎洞底までの骨の厚みが足りず、インプラントの固定が困難なケースで用いられますが、骨の厚みが5㎜以上ある場合であれば安全に行うことができます。
当医院におけますソケットリフト法は、オステオプッシャーと言う専用の器具を用いて上顎洞底部を押し上げ、押し上げながら人工骨補填材を徐々に填入し、上顎洞粘膜下に移植して必要十分な骨補填材が入ったところでインプラント埋入を行います。
そうする事で、インプラント全体を固定するのに十分な歯槽骨の高さと量が確保されます。インプラントを埋入する部分から押し上げるので、傷口が小さくて済みます。そのために術後の腫れもほとんどなく、入院の必要もありません。
上顎洞内にインプラントを埋入する方法としまして、サイナスリフト法がありますが、違いは、サイナスリフト法は上顎洞底部の骨の厚みが1〜3㎜で行うのに対して、ソケットリフトは5㎜前後に対して行います。
サイナスリフト法に関しましては、専門の口腔外科病院に手術をお願いするようにしております。
シンプラント3D解析ソケットリフト計画像
ソケットリフト術前
パノラマレントゲン写真
ソケットリフト術後
パノラマレントゲン写真
ジルコニア上部構造頬側面観
口腔内インプラントに
アバットメント(支台)を装着した状態
ジルコニア上部構造装着時パノラマ
レントゲン写真
歯肉剥離後ステントを装着します。
ドリルガイド内側からラウンドバーをセットし、起始点をマークします。
サージカルガイドにドリルガイドを装着し、ガイドドリルにてパイロットホールを形成します。
ラチェットを使い、オステオプッシャーを上顎洞底1mm手前まで押し(プッシュ)進めます。
オステオプッシャーにて強プッシュして上顎洞底皮質を貫通します。
洞底皮質骨を貫通していることが確認できましたら、骨補填材をオステオプッシャーにてプッシングしながら填入します。
数回行い、シュナイダー膜を拳上します。
インプラントを埋入します。
当医院では患者様に安心してインプラント治療を受けていただけるよう、提携病院にて顎顔面部のCT撮影したデータを元に、3D解析シミュレーションシステム「SimPlant」により、水平断のCT画像を垂直断と歯列に沿った断層面とをどこからでも確認できる画像に展開し、そして、右の図に示しますような実物と寸分たがわぬ立体像を得ることができます。この立体像も上下左右360度グルグルと回転できて、どこからでも私が擬似的に埋入しましたインプラントの埋入状態を全ての方向から確認できるシステムです。
このシステムは、その他にも、上顎洞の診断や顎嚢胞の診断や親知らずと下歯槽神経(下顎の骨の中を走る神経)とのからみなどの診断にも大きな威力を発揮します。
当医院では、インプラントを受けていただく患者様には、必ずこの診断システムで診断させていただき、絶対に間違いのないインプラント埋入を心がけております。
3D解析シミュレーションシステムの詳細はこちらをご覧下さい。
コンピューターを使って、画面を見ながら一人一人の治療方法やそのためにかかる費用を丁寧に説明します。
また画面では、どこでも見たい位置の骨とシミュレーションされたインプラントの状態を見ることができ、当院ではこの画像を使って、手術の前に綿密な計画を立てます。
ソケットリフト法もそうですが、例えば骨が薄くて、GBR法(骨増大法)が必要かどうかも、事前に細かく計画を立てられるので、手術中に迷うことのない手術が可能かどうかの計画を立てることができます。その事を、患者様に手術の同意書をいただけるまで、丁寧にご説明申し上げます。
局所麻酔を用いて手術しますので、術中は痛くありません。
術後麻酔が切れると痛みが出る場合がありますので、痛み止めの薬を処方しております。
インプラント自体には、基本的に耐用年数というものはありません。ただし、お口の中には多数の細菌が存在します。普段の手入れを怠るとインプラント周囲炎という細菌による炎症を起こし、インプラントの周りの骨が溶けてしまいます。
また、歯ぎしりをする方などは骨に負担がかかり、周りの骨が溶けてしまう場合もあります。この場合は、夜、マウスピースを使用するなどして負担がかからないようにします。
いずれにしても、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを行い、普段のブラッシングをきちんと行うことが長持ちの秘訣です。詳しくは予防・メンテナンスのページをご確認下さい。
以上にあてはまる人は基本的にインプラント治療に向いていないと言えます。