市場町デンタルクリニックのお知らせ
根管治療は、歯科治療の基本中の基本の治療です。ところが、この治療をきちんとできていることが少なく、私の目からすると、60点治療が殆んどです。何故か?答えは簡単です。治療が難しいからです。目に見えない根管の中をしっかりイメージして、道具を使ってお掃除して、綺麗になった根管内に、永久的に安定したお薬で、根管閉鎖を行う。この行為が、正確な情報収集力と診断力と技術と経験値を要する処置なのです。簡単ではないのです!この差が、歯がどれぐらいもつのかの差に直結します。
根管治療を受けた歯の寿命は、根管治療の精度とファイバーコアー(支台築造)による歯牙の補強に掛かってきます。根管治療を受けた歯の寿命は、根尖病巣の悪化や歯根破折によって殆ど場合寿命を迎えます。今回の記事は、根尖病巣を起こさないための最大限の努力となります。これに続くファイバーコアーのやり方が、歯根破折の最大の要因となります。ファイバーコアー(支台築造)に関しては、別の機会に述べさせていただきます。
根管治療にCT診断とマイクロスコープは、必須です。根管の数、方向、太さ、根管長等3次元のイメージが私の頭に入って、その情報が、手の指先に伝達されて、根管治療用の道具を使いこなして、ようやく私の根管治療のレベルに達せます。
下左レントゲン写真(1/3)。左下6歳臼歯は、歯髄保護の処置を受けているが、失活して根尖病巣が出来てしまっている。12歳臼歯に関しては、根管治療は、最近治療を受けたばかりだとのことで、根管内の清掃・拡大・根管充填までの一連の治療がうまくなさえておらず、根尖病巣も併発しており、違和感を訴え来院されました。
下中レントゲン写真(2/3)。6歳臼歯の根管充填処置を終えたときのレントゲン写真です。私の根管治療は、根の先から、-0.5mmの位置で、根管充填材によって根管の先端内部を水道の蛇口を絞めるように、根管内と体との交通している通路を完全閉鎖します。根管内の完全清掃と根尖部の完全閉鎖が出来ると、根尖病巣のほとんどが治ってくれます。
下右レントゲン写真(3/3)。6歳臼歯のファイバーコアーによる支台築造、ハイブリッドCADクラウンが装着されております。根尖病巣も治癒していることが分かります。12歳臼歯の根管充填直後の状態ですが、こちらも、根尖端部まで過不足なく根管充填されていることを見ていただけると思います。常に、安定して根管治療が出来ていることを目指して、日々のモチベーションを保つようにしております。この結果が、私の根管治療の基本です。
何故、処置する歯科医師による差が出来てしまうのでしょうか?様々な問題が隠れております。詳細は述べませんが、様々な問題を克服して、患者さまにベスト尽くす!自分の親兄弟、子供、スタッフを含め、同じ内容で、全ての方に一期一会の気持ちで、目に見えないところまで手を抜かない!それが、私の歯科医師としての良心であると心得ております。